これであなたもプロの仲間入り!
照明デザインにおいて
頻繁に出てくるキーワード
タスク&アンビエント。
さて、何のことでしょうか?
タスク&アンビエントとは
タスク・・・文字通り、何らかのタスクを行うための灯りのこと。
主に手元を照らす照明のことを指す。
アンビエント・・・空間(環境)をつくる照明のこと。
主に天井照明、間接照明のことを指す。
なぜ、これが大切なキーワードなのかと言いますと、
照明デザインにおいて
「タスク」と「アンビエント」をごちゃまぜに設計すると
空間に陰影が生まれないことが多いためです。
もう少し砕いて言いますと、
天井照明(アンビエント)で手元(タスク)の明るさを
出そうとすると、空間を満遍なく明るく照らすことに
なってしまい、結果、空間から陰影を奪ってしまう
のです。
例えば、
素敵な間接照明空間で、新聞が読みにくいという理由で
照明を増やしていったとします。
新聞がちょうどよく読める明るさになるよう間接照明を増やした結果、
既にその空間の陰影は奪われ、均一に明るくなっていることでしょう。
これではせっかく間接照明を入れても本末転倒です。
月明りのような照明でくつろぎたいときに
昼間の太陽光のような照明を点けてしまう感じでは
雰囲気が出ませんよね。
大切なディナーのシーンで
天井照明が蛍光灯ギンギンに点いて、煌々と明るい空間では
せっかくのディナーもおいしそうに見えません。
これが必ずしも悪いという意味ではありませんが、
照明デザインでは、明るさよりもむしろ、陰影を計算して
照明器具の配灯を決めていくことが多いのです。
ひいてはそれが、人の寛ぎや上質な時間に繋がっていくことを
照明デザイナーは知っているからです。
落ち着く空間やお洒落と感じる照明は
案外簡単に作れます。
そのキーワードがタスク&アンビエントなのです。
実践編
先にアンビエント(空間照明)を考える
1.間接照明を入れます(詳細は・・・「間接照明の基本」を参照)
2.調光器で光を絞る方向で「心地よい」と感じる明るさに決定します。
★ この時点で多少暗さを感じてもひるまないで!
次にタスクライト(手元照明)を考える
1.明るさが「もうちょっと欲しい・・・」と感じる場所をピックアップ
例:テーブル周り ソファ 机など
2.シーンに応じたタスクライトを選ぶ(詳細は・・・「***」を参照)
★タスクライトは「明るさが足りないところを補う」イメージです。
何のことはない!これだけです。
タスク&・・・・と言葉では難しく感じますが、
この感覚さえ知ってしまえば
照明空間づくりは決して難しくないのです。
このように段階的に考えて行くと、明るい処と暗い処がおのずと
生まれ、それが陰影となってくつろぎを演出してくれるのです。
どれくらいの陰影が心地よく感じるかというのは
人それぞれ異なると言われています。
調光器や小さな灯りを上手に使って、寛ぎの時間に最適な空間を
見つけてみてください。
お部屋で過ごす時間が、これまでとは一変することをお約束します。
2018-04-18 16:07:15
おしゃれ照明空間のつくり方
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